あと2週間

もう一か月以上も前の事ですが、恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」を読みました。

直木賞と本屋大賞をとった作品で、ずっと「読みたい」と思いつつ

500ページもあるハード本。電車の中で読むには、持ち歩きが大変。

寝る前にお布団の中で読むには、手がつかれそう・・・と読むのを

先延ばしにしていましたが、ついに読みました。

国際ピアノコンクールが舞台になっていて、そのコンテスタント達のそれぞれの

思いが、コンクールが進むごとにどんどん成長していき、音楽に対する本当の自分の気持ちを

知ることができる。。。

読み始めると、その世界へどんどん吸い込まれていき、言葉だけでの描写で演奏の

違いをこれだけ表現できることに、驚きました。

音楽を知らない人でも、吸い込まれるとおもいます。

さて、夏休みも残り2週間ですね。夏は、とても成長出来る時間なので、遊びや宿題の合間に

ピアノの練習も忘れずに!とお話ししていたのですが、殆どの生徒さんが、

普段よりも練習が出来ていません。

国際コンクールは、誰もが経験できる世界ではないですが、ピアノを練習することは

だれでもできます。練習は、決して楽しい事ではないですし、避けられるものなら

避けたいと思います。「忙しかった」と言う生徒さんが多いですが、15分20分、時間を作る

ことは出来るのではないでしょうか?

自分だけを見てると、「忙しくて、忙しくて大変だ!!」と思いがちですが、周りを見てみましょう!

毎日、朝から真っ黒になってサッカーや野球の練習してるお友達がいます。

みんなと同じ学校や塾の宿題をこなしながら、ピアノやバレエのコンクールに挑戦してるお友達も

います。

「私は、専門家になるつもりはないから」とか「音大へ行かせるつもりはないので」と思ってる

方もいます。

そんなことは、ピアノを習ってる以上は関係ないと思います。「大学へ行くつもりはないので、

掛け算は必要ないです」と言いませんよね?^^

毎日、少しづつ、「音を読む」「リズムを読む」「区切って練習する」の繰り返し。

めんどくさがらず、丁寧に練習することが大切です。

夏休みの残り2週間、毎日時間を決めて練習してみてください!!

絶対に上達するので・・・そして、この根気が、将来の自分に活きてくると思います。

 

強弱記号

楽譜には、音符のほかに強弱記号を始め、いろいろな楽語や記号が

書かれています。

一番身近な?強弱記号と言えば、f(フォルテ)とp(ピアノ)ですが、

学習指導要領では、フォルテは強く、ピアノは弱くとなっています。

ピアノを練習していくうえでも、初めはそのように教えます。

でも、ピアノを演奏するとき、ただ強くと弱くだけでは、上手く表現しきれない

部分があります。

曲によっても、作曲家によっても、fとpは全く違う表情があるので、手を変え品を変え、

いろんな言葉で説明したり、例えを考えたり、必死です 😉 

たとえば、フォルテは、強くだけではなく、逞しい感じ~とかきついかんじ~とか

楽しい感じ~などなど。。。。

ピアノは、弱く以外に、優しく・可愛らしく・慎重にね~~~~とか。

日本語は、いろんな表現の言葉があるので、実は、音楽を習うのには、日本語が一番

伝わり易いのでは?と感じたりもします。

でも逆に、日本語は言葉でいろんな表現が出来てしまうので、生徒さん達自身が、自分で

記号の意味を読み取るには、おせっかいな感じもします・・・

その辺を上手に考えながら、レッスンをしていかないといけませんね。

空気を読む。。。とよく言いますが、生徒さんが一人で、楽譜から、作曲家の意図や

その曲の雰囲気が読み取れるように指導できるよう、頑張りたいと思います。